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映画『2012』



俺が英語を学んだときはまだ20世紀だった。だから年号を言うときは、上2桁と下2桁を分けて言えと教わった。例えば、1998年だったら、ナインティーン・ナインティ・エイトと、いうぐあいだ。それが、いきなり2000年になって、なんて読めばいいんだみたいになった。トウェンティ・ゼロ?っていうのみたいに悩んでいたら、thousandという単語を使えばいいということを学んだ。で、その後10年のあいだは、全部、下一桁だから、two thousand one、two thousand two とか言っていたのだが、やっと2010年になって、とうとうtwenty-tenといえるようになったのかと思ったら、two thousand tenらしい。なぜなんだーーー!!!ということで、この映画もtwo thousand twelveと読むらしい。

で、今日、この映画を見てきた。どういう映画かというと、簡単にいったら、地球滅亡をテーマにしたパニック映画だ。マヤの予言によると2012年の12月に地球は滅亡するといわれているらしい。で、アメリカの地質学者たちが2009年ぐらいから太陽の異変が原因で、地球の地殻変動というか天変地異が近づいていることをしる。で、アメリカやロシア、ヨーロッパ、日本という国が中心となって宇宙船を建設する。2012年になり、予想よりもはやく天変地異がきてしまい、主人公のリムジン運転手の家族や他の人たちが逃げまどうなか、まあいろんな人がチベットで建設されていた宇宙船に避難して、で、津波がきて噴火して、アメリカが沈んで、日本も沈んで、宇宙船と思ったら、ただの大きな船で、逃げ延びた人たちもいた。お金を持っていると船に乗れるらしい。やっぱり、ここでも、金がすべてか。俺は金がないから死ぬんだね。でも、人類が滅亡しなくて、よかった、よかった。という映画だ。俺の説明は滅茶苦茶なので、とりあえず、興味がある人は見てください。

感想としては、結構良くできていた。パニック映画だと、家族愛とかを前面に出したヒューマンドラマになったり、あり得ないヒロイズムが延々と続いたりして中だるみする映画が多いんだけど(例えばThe day after tomorrowとかね)、この映画はそういう中だるみを感じさせずに最後のほうまでぐいぐいとひっぱっていってくれる。個人的には最後の20分ぐらいは必要なかったような気もするけど、まあ許せる範囲だった。あとヒロイズムも従来のパニック映画よりかは弱めに設定されているので嫌味がない。まあ、崩れるビルの合間を縫って走るリムジンとか溶岩があたらなかったりとかあり得ない場面はいっぱいあるし、飛行機の操縦もありえない。と、あり得ない部分はいっぱいあるのだけど、そこらへんは、CGが良くできているので、まあ何も考えずに笑って楽しんであげましょう(笑)。

The day after tomorrowと違ってメッセージ性はまったく無い。ただ、アメリカ的なメッセージは多数含まれている。正義とか優しさ、勇気などである。他にも、科学者の方が政治家よりも大事だ!みたいな台詞があったと思うけど、そこらへんもアメリカ的かなと思う。まあ、本当は映画「CUBE」で上手く表現されているように、科学者には社会を牽引する力はないわけで、個人的には納得できないんだけどね。あとバチカンの崩壊などで宗教の無力さも見せ付けられるが、実際は宗教の力は偉大だと思っている。そこらへんが不満かな。この映画では科学力とアメリカのリーダーシップで人類は救われたという「大きな物語」が語られているわけだけど、実際にこのようなことが起こった場合に人類は滅亡を免れないわけで、その時に救ってくれるのは、中途半端な科学力ではなく、むしろ宗教だと俺は思う。

この映画では、宗教とか政治よりも科学を上位におきたがるアメリカ的思考法が根底にあるように思う。というかアメリカ人はそういう感じで発展してきたわけだし。あと、さっきも言ったように、他人を思う理性やヒューマニズムを前面に出している部分もすごくアメリカ的だ。この映画では、ようするにアメリカのメンタリティーというかアメリカ人が信じていたい「大きな物語」を語っているのだろう。最近「大きな物語の消失」というポストモダン的言説が、いろいろなところで言われるから、それが当たり前だみたいな気になっていたけど、ハリウッド映画によって広められている「大きな物語」は未だに健在なんじゃないかという気にさせられた。まあ、どの程度の人間が、そのような物語を共有しているかはわからないんだけど、少なくともアメリカ人のあいだでは「大きな物語」たりえているのではないだろうか?あと、ハリウッドの世界的影響力からして、ハリウッド映画によるアメリカニズムの伝播ってのは、このハリウッドの「大きな物語」たり得ているからではないだろうかと思わされた。

異民族のステレオタイプはほとんどなかったけど、日本人と結婚しているアメリカ人の男は必要なかったと思う。異民族女性の位置づけとか、国際結婚というものを映画とかで表象するときの影響などをハリウッドは理解すべきだと思う。。そういう映像から、どのようなメッセージを異民族の男性が受け取るかという問題とかもね。オリエンタリズムとか絡んでくるわけだし、この手のトピックはすごくセンシティブな問題なので、必要に迫られない限り、避けたほうがいいと俺は思うんだけどね。あと、チベットで宇宙船を作るという設定はわかるけど、チベットと中国の関係にも、もう少し気を使うべきだったと思う。こっちは政治的問題としていろいろあるわけだし。全般的には、ちょっと中国に媚を売っているような映画だった気がする。まあ、チベット僧侶にはちゃんと敬意を払っているようなので、そこらへんは評価できるんだけど。。。

最後に、俺が一番気に入ったのは、この映画でPBRというビールを飲むシーンがあることだ。PBRが映画に出ただけで、俺は感動した。なぜなら俺はPBRをこよなく愛しているからだ。水より安いビール。一缶1ドル以下の労働者が飲むビール。マルクスが好きな人は皆で飲もうPBRというわけさ。あ、ちなみに、俺はマルクス好きだけど、保守主義だから、共産主義者ではありません。

そういうことで、話を戻すと、この映画の評価だけど、エンターテイメントとしてみたら、60点ぐらいかなと思う。CGは迫力あった。ただそれだけと言えばそれだけかな。パニック映画が好きなら楽しめます。それ以外の人はテレビでやっているときに見ればいいのではないかと思います。あと、北朝鮮の小型潜水艇程度でも生き残れちゃったんじゃないかなーとか思わないように。津波と地震が怖いだけだから、なんとなく潜水艦に乗ってりゃ助かりそうだけど、それじゃパニック映画にならないからね(笑)。


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私は、保守主義のコミュニタリアンです。文化相対主義を追求するなら、すべての文化を尊重する保守主義しかないと信じています。ただリベラルと保守はある程度両立する概念だと思っているので、基本的にはリベラルでもあります。なので、自分としては中道右派ぐらいのつもりです。日本が好きです。時々右よりの発言をします。でも危ない人間ではありません。構造主義が好きなのですが、ポストモダンも好きです。あとマルクスも好きです。

専門は考古学です。地理情報システム(GIS)や統計学、空間分析、文化人類学(特に宗教人類学と経済人類学)、社会思想、進化考古学、景観考古学、人文地理学、数理生物、行動生態学などを勉強してきました。CRMや少数民族の文化復興運動についてもいろいろと考えています。最近はサブカルチャー特にオタク文化に興味があります。経済学は大の苦手です。

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