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Instagramを考える3 Instagramとツイッター

 写真の編集加工をして、それを共有することが出来る、iPhoneアプリのInstagramが、今iPhoneユーザーの間で流行してきている。世界的に流行しているのかどうかという点に関しては意見がわかれているようだが、すくなくとも俺は面白いと思っているし、Instagramを覗いてみると、外国の人も含め、多くの人たちが楽しんでいるように見える。前回、述べたように、写真を加工することに抵抗を感じない人が増え、さらにiPhoneだけで気軽に写真を撮って加工しアップできるという簡便さが、Instagramの人気の背景にあるのだろう。まだ出来たばかりのサービスなのでどの程度人気が持続するかどうかはわからないが、おそらくこの人気は数ヶ月は続くのではないか。Instagramをつぶやきの代わりに写真を共有するツイッターと評する人もいるが、確かにそのような一面を持ち合わせている。だからもしもInstagramが他の写真共有サイトとの差別化を図ってツイッターと同じようなサービスを目指すのであれば、おそらくInstagramはツイッターのようにブームを引き起こす可能性がある。ただし、残念ながら、今のInstagramではツイッターと比較すると、決定的に欠けているものがある。このためInstagramが今と同じ状態を続けていくならば、半年か一年ほどでInstagramの人気は落ちるのではないかとも考えている。少なくとも他の写真共有サイトと同じ程度の評価しか得られずに終わるのではないかと思う。それでは一体何が欠けているのか。その辺りを考えてみたい。

 まず話を進める前にInstagramのサービスについて簡単に説明したい。以前にも書いたように、Instagramとは、iPhoneやデジカメで撮影した写真を加工しiPhoneアプリのInstagramを使ってウェブにアップするサービスだ。Instagramにアップすると同時に、Flickr、フェイスブック、Tumblrにも同時に写真をアップすることができる。またツイッターに告知して、Instagramのサイトにアップされている写真にリンクを貼ることもできる。

 もちろん写真をアップするだけが目的ではない。不特定多数のInstagramユーザーに写真を見せることが目的だ。Instagramはツイッターのようにフォロー、フォロワーで友達と繋がることができる。友達検索などで見つけた人達をフォローすると、ツイッターのタイムラインのように自分の写真とともに友達の写真も見れるようになる。それらの写真を見て気に入れば、フェイスブックにあるようなLike(気に入った)というボタンを押して写真を褒めることができる。またコメントを残すこともできる。さらにInstagramでは人気のある写真を見ることができる。そこの写真を見てLikeしたり、コメントを残したりすることもできる。もちろん、ここで見つけた人をフォローすることもできる。

 これがInstagramのすべてである。つまりInstagramとは、基本的には、自分の写真をアップし、他の人をフォローして、お互いにLikeボタンを押したりコメントを書いたりして、その人たちと繋がるというサービスだ。ツイッターと同じように、Instagramは他の写真共有サイトよりも、ゆるいつながりのような印象を受ける。あしあとなどの機能はないため、他の人の写真を気兼ねなく見ることができるし、コメントなど書かなくてもLikeボタンを押すだけで十分だ。だから大量の写真を見て気に入った写真に片っ端からLikeを押すことができる。コメントに何を書こうかと悩んだ挙句に、結局書けず仕舞いだったというようなことはない。ということで、Instagramの売りとしては、他の人の写真を探し回る手間がなく、自分のタイムラインに流れてくる大量の写真にLikeをどんどんつけていくことで、他の人と簡単に、コメントの内容やあしあとを気にしたりすることもなく、関係を続けていくことができるということだ。この辺りを見ていると確かにツイッターのような写真共有サイトと評されるのもうなづける。ただし、ツイッターと異なる点もある。それを知るためには、ツイッターについても簡単に整理しておく必要があるだろう。

 ツイッターでやり取りされている情報とはどのようなものだろうか?おそらく3種類に大別できると考えられる。一つ目は俳句やツイッター小説などに見られるような、発信者の芸術性や独自性が重要な要素となっている情報である。ぎりぎりまで無駄な表現を削って、自分の意見を過不足なく140字に綺麗にまとめて表現する編集や評論のようなものも、このような芸術的情報に含まれるだろう。

 2つ目の種類の情報は、多くの人たちにとって有益となる情報だ。どこの店がおいしいとか、この商品はいいとか、最近こういう服が流行っているとか、このテレビが面白いなど。自分の持っている情報を提供して、他の人が提供してくれる情報を取り入れる。そのような情報である。新聞社が配信している速報なども、この類の情報だし、企業がツイッターに利用しようとしているのも、ツイッターのこのような口コミ情報の類だろう。

 ツイッターでやり取りされている3つ目の種類の情報というものは、情報ではなくつながりを維持するための情報だ。日常のたわいのない挨拶のようなものである。今から仕事に行きます。とか今日のご飯はシチューです。などのつぶやきには有益な情報は入っていない。それは情報発信者もわかっている。これらの情報をやり取りをするのは、情報を共有したいわけではなくて、むしろ、情報を交換することによって他者と関係を持ちたいからだ。

 もちろんツイッターのつぶやきの情報を厳密に分けることはできない。例えばユーストリームを見ていて、自分の意見をつぶやいたとき、その情報が誰かにとって有益かもしれないということはありえる。しかし、つぶやいたほうは、ユーストリームを見ているという一体感を得たいためだけに、つぶやいたのかもしれない。まあ、そういうことで厳密に分けることはできないが、それでも大きく3種類の情報があるのは確かだろう。

 それでは、Instagramでは、どのような情報が共有されているのだろうか?Instagramでは、綺麗な写真や芸術的な写真を載せようと多くの人たちががんばっている。ツイッターの例で言えば、一番目の芸術的な情報をやり取りしようと試みていることになる。それが間違いだと言っているわけではない。ただツイッターでは、俳句や小説を書いている人たちがいる一方で、もっと有益な情報や、もっとゆるいつながりを求めたまったり系のつぶやきだけをしている人がいるなど、様々なニッチが存在する。Instagramでは、そのような棲み分けが、いまだなされていない。それが、ツイッターと比較して決定的に欠けているもののように思うのだ。

 世の中には芸術的な写真ばかりではなく、他の情報を含んだ写真というものは実際あるのだから、Instagramが他の写真共有サイトとの差別化をはかり、ツイッターのような路線を模索していくのであれば、芸術系でない情報を含んだ写真を気軽に乗せることのできる雰囲気を作り出していく必要があるだろう。例えば有益な情報をしては、新商品や近所のセール、新しい店の店内の様子など写真で表現できると思う。新商品の形や店の雰囲気など言葉では伝えにくい情報でも写真というメディアを使えば瞬時に伝わることもある。だから、2番目の有益な情報の共有としては、写真という媒体が重要な位置を占めていく可能性は十分ある。ツイッター利用の三番目の情報、すなわち他者とのつながりを形成するための情報はどうだろうか?写真だけで挨拶や日常のつぶやきに似た情報をやり取りするのは困難かもしれない。しかし、例えば今日のおかずなどは写真一枚で十分だし、ツイッターで「今日の味噌汁は、お豆腐の味噌汁です。」と書くよりも、湯気のたっている美味しそうな味噌汁の写真を一枚見せたほうが、より多くの情報を他の人に伝えることが出来るかもしれない。また町の様子や職場や学校の様子なども写真の方が臨場感を伝えやすいだろう。さらにスマートフォンでツイッターにつぶやく人が増えているし今後はもっと増えていくだろうと思うが、実はスマートフォンでつぶやくのは文字入力が結構大変だ。普通の人なら文字入力に一分か二分はかかってしまうのではないだろうか?それが写真ならば、Instagramを起動して、シャッターボタンを押して、アップするだけだ。写真の見映えなどを気にしなければ、おそらく一分もかかるまい。

 つまりツイッターに対応する3種類の情報はすべて写真という媒体を介して伝達していくことができる。そして、そのような情報を効率的に発信し共有していくことを可能にするのは、スマートフォンや携帯電話だと思われる。Instagramは、今のところiPhoneユーザーに限定されているが、アンドロイド搭載のスマートフォンや普通の携帯電話などからもInstagramのサービスを利用できるようにすれば、ユーザーの数はもっと増えるだろうし、ユーザー数に比例して利用の仕方もバラエティに富んでくるだろう。
 
 もう一つ、ツイッターと比較してInstagramに欠けているのは、新しい人との接点が乏しいという点だ。その原因はツイッターのようにリツイートする機能がないからだ。もしかしたら写真の著作権などの問題が絡んできているのかもしれない。しかし、リツイートしたことを目立たせたり、撮影者の名前を前面に出すことによって、写真の帰属問題は解決するだろう。むしろリツイートの利点の方が重要になってくると思う。リツイート機能によって、フォローしていない人の写真も自分のタイムラインに流れてくるようになり、結果として新しい繋がりが生まれてくるのである。Instagramの発展には新しい人とのつながりをいかに生み出していくかというのが重要になってくるわけで、リツイートはInstagramの発展には欠かせない機能のような気がする。

 以上、簡単ではあるが、Instagramの特徴と今後の課題についての独断と偏見に満ちた考えをだらだらと書いてきた。Instagramは今後おもしろい方向に発展する可能性を秘めたサービスとして注目できると思う。写真共有サイトの一つに納まることなく、ツイッターのように新しい方向に発展していったら、スマートフォンや写真文化などに大きなインパクトを与えていくのではないだろうか?最後になるが、Instagramのサービスは、大量の写真情報を瞬時に消費していくという点も興味深い。その辺りは、まだ考えがまとまっていないのだが、これからInstagramを使っていくなかで考えをまとめて、いつか時間があるときにでも論じてみたいと考えている。


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私は、保守主義のコミュニタリアンです。文化相対主義を追求するなら、すべての文化を尊重する保守主義しかないと信じています。ただリベラルと保守はある程度両立する概念だと思っているので、基本的にはリベラルでもあります。なので、自分としては中道右派ぐらいのつもりです。日本が好きです。時々右よりの発言をします。でも危ない人間ではありません。構造主義が好きなのですが、ポストモダンも好きです。あとマルクスも好きです。

専門は考古学です。地理情報システム(GIS)や統計学、空間分析、文化人類学(特に宗教人類学と経済人類学)、社会思想、進化考古学、景観考古学、人文地理学、数理生物、行動生態学などを勉強してきました。CRMや少数民族の文化復興運動についてもいろいろと考えています。最近はサブカルチャー特にオタク文化に興味があります。経済学は大の苦手です。

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