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オタク文化論のすすめ

 この文章はフェイスブックの方にのせたものなので、ちょっと喋り方が気色悪いですが我慢してください。内容自体は以前このブログで何度かアップしたものとほとんど同じですが、批評家の東浩紀さんたちが提唱するデータベース消費というものについて少しわかりやすく説明できたかなと思ったので、このブログにものせることにしました(←同じ文章を複数の場所にのせたりして、「ずる」をしているわけではないんです)。。。というか、同じような内容ばかり書いてしまって申し訳ないです。ほんというと、最近、新しいネタもアイデアも浮かんでこなくて。。。なお、もしデータベース消費やオタク文化論などに興味をもたれたら、ぜひ東浩紀さんの『動物化するポストモダン』や『ゲーム的リアリズムの誕生』などを参照していただけたらと思います。

 私の理解している範囲で少し説明をさせてもらうと、最近議論されている「オタク系文化」の特徴の一つは、萌え要素を楽しむ傾向があるということです。アニメやRPGゲームを楽しんでいるとき、キャラクターが出てきますよね。そのキャラクターは、物語を無視しては存在できないはずでした。例えばアニメのキャラクターだったら、本来ならアニメの物語の中でしか存在できないはずです。物語があってこそのキャラクターですから。ただ、最近の傾向として、物語から乖離したキャラクターというものが好まれるようになってきました。つまり物語はどうでもよくて、表面的な特徴、例えばメガネをかけているとか、妹キャラだとか、髪の毛がはねてるとか、ツンデレだとか、そういう特徴だけが注目されるようになってきているそうです。それが萌え要素と呼ばれるものです。物語が関係していないので、同じキャラが違う物語に登場できたりするわけです。また、萌え要素の組み合わせで、似たようなキャラが量産されることにもなります。このように萌え要素を組み合わせて新しいものを作り出していく、そのような楽しみ方をデータベース消費と呼んでいます。ここで重要な点は、そこには物語性というものが存在しないということなのです。それは「大きな物語」を消失したポストモダンの世界に対応しています。で、このような萌え要素を楽しむ消費の仕方(データベース消費)というのは実はオタクだけのものではなくなってきています。

 ネットで何かを知りたいと思ったときに、まず検索しますよね。検索で得られる情報というのは断片化された情報です。ブログを楽しむときでも、ブログの最初からすべてを読むわけではなくて、あるページだけを読むと思います。
 一方、書籍は違います。書籍を読むときは、普通は一ページ目から順に読んでいくと思うんです。論文書いているときなどは、必要な箇所だけ参照するということをしますけど、基本的には紙の本は最初から読むことを想定されていると思います。そして、その書いてある順序というのは、書き手の意思が(ある程度は)反映されているはずなのです。つまり書き手が作り出す「物語」にそって書かれていたはずです。読み手は、本を読むことによって本の中の情報を得るとともに、書き手の「物語」も同時に受け取っているのです。ネット検索で得られた断片化された情報では、その背後に存在するであろう書き手の「物語」は忘れ去られています。ネットで情報を得るというのは、「物語」を消費することではなく、断片的で表面的な情報だけを消費していることになります。つまりデータベース消費と同じに構造になっています。そういうことでオタク系の情報の消費(消費といっても購買行動ではなくて情報の利用の仕方という意味ですが)の仕方というものは、実は世界中で見られるようになって来ているのではないかということになります。

 よく言われるもう一つの例としては音楽があげられます。音楽を楽しむのに、昔は作り手がアルバムを作りました。作り手がこの順番に聴いて欲しいという曲の順番を決め、その曲の順番こそが作り手の「物語」だったわけです。つまり聴き手はアルバムを最初からきちんと聴くことによって、作り手の「物語」を理解できるし、楽しむことができていました。それが、今では気に入った曲だけをダウンロードしてiPodなどに入れて楽しんでしまいます。つまりアルバムに込められた作り手の「物語」などには興味がなく、音楽は曲単位に断片化され、気に入ったものが萌え要素のように消費されています。これもデータベース消費といわれるものの一種のようです。

 とりあえず、オタク系文化とポストモダンというものは親和性が高くて、データベース消費というようなオタク系文化の本質的な部分が世界中に広まっていくんじゃないかと思うわけです。そして、もしそのような消費行動が広まっていくのであれば、経済活動にもいろいろ影響していくだろうし、そういうことでオタク系文化の研究というのは机上の空論でも、一部のマニアックな研究者のお遊び学問でもなくて、実は経済学や社会学など様々な研究分野を巻き込んだ学問領域になっていくのではないかと考えています。


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私は、保守主義のコミュニタリアンです。文化相対主義を追求するなら、すべての文化を尊重する保守主義しかないと信じています。ただリベラルと保守はある程度両立する概念だと思っているので、基本的にはリベラルでもあります。なので、自分としては中道右派ぐらいのつもりです。日本が好きです。時々右よりの発言をします。でも危ない人間ではありません。構造主義が好きなのですが、ポストモダンも好きです。あとマルクスも好きです。

専門は考古学です。地理情報システム(GIS)や統計学、空間分析、文化人類学(特に宗教人類学と経済人類学)、社会思想、進化考古学、景観考古学、人文地理学、数理生物、行動生態学などを勉強してきました。CRMや少数民族の文化復興運動についてもいろいろと考えています。最近はサブカルチャー特にオタク文化に興味があります。経済学は大の苦手です。

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