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ネット上の情報を考える(前編) 原口大臣がツイッターで津波情報を流した問題

 先日のチリ大地震の津波警報のおり、原口総務相が災害情報をツイッターで流していたことが問題になっている。この問題を読売新聞や日テレなどの新聞社やテレビ局が、原口大臣の軽率な行動を批判的に取り上げた。



これに対し、ネット上では、そのようなテレビ局や新聞社に反発する声も上がっている。

「ツイッター大臣」批判の読売記事 フリージャーナリストらから反論続出">「ツイッター大臣」批判の読売記事 フリージャーナリストらから反論続出(J-CASTニュース)
http://www.j-cast.com/2010/03/03061504.html


 彼らによると、原口大臣の行動は非難されるべきものではなく、むしろ既得権益を守ろうとする古いメディアが新しい情報伝達メディアであるツイッターを攻撃しているに過ぎないのだとしている。このような原口大臣擁護は大手マスコミを敵視がちなネットユーザーやツイッターユーザーだけでなく、一部、著名なフリージャーナリストも原口大臣擁護にまわっている。

 俺が驚いたのは、原口大臣の独断専行にではない。それも確かに大きな問題なのだが、それ以上に驚かされたのは、災害情報をツイッターで流すことを容認している人たちが意外に多かったということだ。もちろん、どの程度の割合がいるかということはわからない。ネットアンケートの一つでは55パーセントほどの人が、ツイッターで災害情報を流すことに批判的であった。また2チャンネルの一つのスレッドを読む限りは、ほとんど全員が批判的だったように見える。ただ、ブログやそのコメントを読んだりしていると、原口大臣擁護の書き込みも結構見られるため、特定集団のよくあるヤラセの書き込みとかではなく、もっと大多数の普通のネットユーザーやツイッターユーザーの人たちが、テレビやラジオと同程度かそれ以上の情報発信能力をツイッターが持っていると考えているようだ。

 そういえば、話を進める前に、俺の政治的スタンスとかを言っておきたいのだが、もともと俺は民主党は嫌いだ。もちろん原口大臣も嫌いだ。国家を転覆させるとか口走っていたりするし、調子がいいだけの人間に見えるから、正直、信用できそうにない。彼の行動すべてが、単なる大衆受けするパフォーマンスに見える。政治家なんてそういう人が多いんだから、人間性なんて関係ないというかもしれない。確かにそうだ。結果的に国民のためになるような政治をするなら、人間的に欠陥があろうが、愛人作っていようが、政治家の人間性なんて俺たちの生活とはまったく関係ない。はっきりいって、どうでもいい。ただ日本人の方を向いていない民主党ってのは根本的に問題ありに俺には見えるが。。。まあ、そこらへんの意見は人によってまちまちだから、ここでは問題にしたくないのだが、ここで俺が言いたいのは、ようするに俺は民主党も原口大臣も好きではないということだ。だから最初からちょっとバイアスかけて見ている。あと、もう一つ言っておきたいことは、俺はツイッターに詳しくない。この前の10月頃から、何度かツイッターをしようとしたのだけど、いまいちのめり込めていない。だからツイッターのよさも面白さも利便性も危険性もほとんど理解できていない。ということで、原口大臣がツイッターで情報を流したってのを批判したいのだが、こういう二つのバイアスがかかっているということはまず言っておきたい。俺はもし他の政党や議員が同じ事をしたとしても、こういう批判をしたつもりでいるけど、もしかしたら、坊主憎けりゃってノリで民主党だからケチつけているかもしれないし。。。そういうことで、バイアスがかかっているということを念頭においてこの後の文章を読んでください。

 で、このエントリーだが、最初に、この災害情報をツイッターで流したということが、なぜ問題なのかということをまず確認し、そのあとに、本題であるネット情報をそこまで信頼していいのかということを考えたいと思っている。まずツイッターで災害情報を流すことがなぜ問題なのかを見てみよう。

 読売新聞や他の新聞・テレビは、大臣に成済ました人が情報を流す危険性があるということを指摘している。ツイッターは簡単にアカウントがとれるため、成り済まそうとすれば成り済ますことも可能だろう。もちろん、普通の人が成り済ましてフォロワーと呼ばれる読者を獲得していくためには、比較的長い期間が必要だと思う。なぜなら有名人に成り済ましたとしても、本人にばれないようにするためには、アカウントを大々的に宣伝できないからだ。しかも、そのフォロワーを獲得する長い期間、本人に成り済ましてフォロワーを騙しながら、なおかつ本人やその周辺の人には気づかれるとやばいので、あまり目立ってはいけない。こういう目立ちながら目立たないという状況で、大多数のフォロワーを獲得するのは至難の業ではないかと思う。ただ、本人のアカウントを乗っ取ってしまったり、本人には気づかれずに(本人のタイムラインには表示されずに)、フォロワーにだけ偽のつぶやきを配信するということはできるかもしれない。まあ、俺は技術的なことはまったくわからないのだが、少なくとも本人のアカウントに入り込むことぐらいは、国家戦略としてサイバーテロを行えるような国家ぐるみの頭脳集団でも投入すれば容易に出来そうな気がする。もしちょっとでもこういう危険性が考えられるのならば、その危険性の方にこそ目を向けるのが危機管理の基本なのではないかと思う。もちろん、俺のプライバシーがハッキングされて俺のパンツの色が世界中に流されてしまう程度のことだったら、そこまで問題ではないが、国家レベルで多くの人の命にかかわるという状況などであれば、念には念を入れておくべきだろうと思う。だから、政治家がツイッターでつぶやくのを止めろといっているわけではない(まあ俺は個人的にはツイッターをする政治家は馬鹿っぽく見えるが、それは置いておく)。ただ災害情報などは流すべきではないと思うし、そういう情報が流されても簡単には信じないような社会にしておくべきだと思うのだ。

 2点目の問題としてツイッターがまだ十分に整備されていないメディアだったということも挙げられる。原口大臣には5万人のフォロワーがいたというが、はっきりいって5万人しかいなかったのである。まあそれでも俺の3人のフォロワーと比べたら極端に多いのだが。ちなみに俺の選ばれし3人のフォロワーたちはなんと全員アメリカ人だ。その3人が何故に俺のフォロワーになっているのか俺は知らない。日本語で書かれた5個ぐらいの俺のつぶやきのどこかに感銘を受けてしまい俺を尊師(グル)と崇め祭ってくれちゃっているのか、それともツイッターに入ったときに自動的に俺が紹介されて消すのも面倒だから、そのままにしているのか、彼らの真意は定かではない。ただ一つだけ確かなことは、俺よりも原口大臣の方がなぜかフォロワーが多いということだ。で、そういう原口フォロワー5万人の人たちに大臣は災害情報をメッセージとして送ったわけだ。もちろん日本国民全体を考えたら5万人は少ない。だから、それ以外の人たちに対しては、原口大臣のメッセージを転送したりするしかなかったのである。つまり原口フォロワー5万人以外の人間は一次情報に接することが出来ていない。これがテレビやラジオだったら、俺みたいなアンチ民主党も含めて、ほとんどすべての人間が一次情報に接することが出来るのである。

 一次情報と二次情報は大きく異なる。もちろん二次情報として情報を流す人が全員悪意に満ちていて情報を改竄して流すということは考えにくい。しかしその可能性はゼロではない。しかも意図的ではないにしても、情報の受け渡しの時点で情報が少しずつ変容していってしまったり、また情報を受け取った人間によって受け取り方が異なって、その結果二次情報として発信する情報が変容してしまうことも考えられる。要はマジカル頭脳パワーの伝言ゲームと同じなのである。だからこそ、学術研究やジャーナリストの取材においては一次資料というものが重要になってくるのだ。ネット上では、この一次資料と二次資料の区別が付きにくくなってしまうということがよく起きる。これはネットの長所でもあり、短所でもあると思うのだが、緊急時における情報伝達という観点から見た場合は、短所になるだろう。

 つまり、他の勢力に乗っ取られることなく、しっかりとした情報筋として情報を、ほとんどの国民に一次情報としていっせいに流すことができ、ほとんどの国民がすぐに自分の端末で一次情報を確認できる状態であれば、あるいは将来的にツイッターで災害情報など緊急時の情報を提供出来るようになるのかもしれない。しかし、今の時点では時期尚早であるし、そのような危険な行為を独断で行ったということは、大臣の考えが浅はかだったと言われても仕方がない。さらに、それについて反省をしていないような大臣の言動も気になる。

 しかし、それ以上に心配なのは、大臣の行動を擁護するような発言をしているフリージャーナリストである。彼らは、この問題を単なる、従来の古いメディアとITメディアの対立という構図に矮小化してしまっている。俺も、新聞やテレビは好きではない。特に朝日新聞や毎日新聞の偏向報道は嫌いだ。それに新聞やテレビの情報が必ずしも正確でないということもわかっているつもりだ。毎日新聞が変態記事を英語で書いて10年以上にわたって世界に発信していたことは記憶に新しい。それを未だに謝罪もせずに偉そうにご高説をたれている毎日新聞は本当に嫌いなのだが、それでも今回は新聞やテレビを擁護したい。なぜなら、ネット上の情報と新聞やテレビが配信する情報とは質的に大きく異なるからだ。

 前述したようにネット上では情報が2次加工、3次加工と延々と加工されながら循環していく。ネット上は加工された情報であふれかえっている。それに比べて新聞やテレビの情報は一次情報が基本だ。しかも、会社の看板をしょっているので、それだけ信頼度が上がっているといえる。もちろん、毎日新聞の変態記事事件を出されるとちょっとつらいし、朝日新聞の通名報道も問題ありまくりなのだが、それでもこれらの媒体の情報は基本的に信頼するべきだし、ほとんどの情報は信頼に値する。逆を返せば、会社の看板をしょっているメディアだからこそ、あれだけの問題になったわけだ。別にブログで日本人の悪口を書こうと、信じる人は限られているが、毎日新聞が書いたらほとんどの人が半信半疑ながら本当なのだと信じるしかなくなってしまう。それだけメディアの会社の看板は重要だし、その点が毎日新聞の変態記事問題の本質だったと思う。

 確かに毎日新聞の不祥事にメスを入れたのは2チャンネルであり、ネット空間だった。ネットがなければ毎日新聞変態記事事件の情報は日本中に回らなかっただろうし、あれほどの盛り上がりを見せなかったと思う。新聞やテレビの不祥事などもネットのおかげで、その情報が多くの人たちに共有されることになる。通名報道などはネットで他の新聞を見比べることができて初めて確認できる問題だ。つまりネットによってメディアを監視することが可能になったのだ。しかし、それはネットがテレビや新聞よりも上位に来たわけではない。本来ネットは新聞やテレビの情報を整理し比較検討する手段として優位に立っているだけで、新聞やテレビがなければネットに入ってくる情報は一気に怪しくなる。なぜならネット上の情報の真偽を確かめる手立てがなくなってしまうからだ。

 ネットは、複数の情報筋の情報を比較・検討する上では有効ではあるが、ネット自体が信頼できる情報を収集・発信していくことできるかというと、普通はできないだろう。動画や写真などで信頼度を挙げることはできても、それらも捏造された情報ではないと保証してくれるものが通常は存在しない。だからこそ、ネット上で一番信頼されている情報は新聞などの古いメディアの情報や国の役所のデータになってくるのだ。どちらもメディアとしての看板、国としての看板を背負っているため、情報も正確になってくる。会社ぐるみ、国ぐるみで嘘をついている可能性ももちろん否定は出来ないが、少なくとも見知らぬ人よりかは信頼できる。朝日新聞や産経新聞などの情報よりかは、J-CASTニュースなどは信頼度が落ちるかもしれない。しかし、それらも普通のブログよりは信頼できるのだ。そのようにしてネット上の情報は信頼度の高いものから低いものまで様々なものがあるのだが、一次データをもっているのは、多くの場合、新聞やテレビになる。

 アンチ朝日新聞やアンチ毎日新聞という人が2チャンネルなどには多いのだが、彼らは別に朝日新聞や毎日新聞のデータそのものを否定することはほとんどない。疑うことはあるし、偏向報道などはもちろん否定するが、多くの場合、否定するものは新聞社の解釈であって、書かれている事実そのものではない。朝日新聞などは事実を捻じ曲げることは滅多になく(ないことはないが)、都合の悪い事実は書かないだけだ。嘘はあまり言わない(ただし完全に言わないわけではない)。裏を返せば、書かれている事は彼らの解釈を除けば、ほとんどは、まあ信用に足る記事なのだ。

 つまり何が言いたいかというと、ネット上の多くの情報は新聞やテレビの情報ほどには信頼できないということだ。もちろん、その情報を発信している、ウェブページにもよるから一概にすべてが怪しいといっているわけではもちろんない。ただ新聞やテレビのニュースがなくなって、ネット上のニュースに置き換わってしまうというのはあり得ないと思う。所詮はネット上の情報の多くは新聞やテレビから送られてきた情報を横流ししているに過ぎないのだから。。。

 ネット上の情報に関してはもう一つ致命的な問題が残っている。それはフリーライダー問題だ。ネット上の情報の信頼度を保証しているのは、不特定多数の人の監視の目である。利害の絡んでいない不特定多数の人、つまり多数の第三者の目にさらされる情報は、より客観的になっていくはずだ。さらにネット上の多数の目には、ありとあらゆる専門家の目が含まれる。つまり酒場の酔っ払いオヤジの政治談議や、買い物途中に商店街でする井戸端会議よりも、より専門的な意見が含まれているし、不正確な情報は専門家により、その都度、指摘され排除されていくはずなのである。理論的にはもっとも優れた情報共有システムがネットであると考えられる。しかし、そのような監視の目が本当に機能しているのかどうかは定かではない。つまり実はいつのまにかフリーライダーだけになっていたという危険性もあるわけだ。そのあたりのことについて、もう少し書きたいけど疲れたので、次回に続く。

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私は、保守主義のコミュニタリアンです。文化相対主義を追求するなら、すべての文化を尊重する保守主義しかないと信じています。ただリベラルと保守はある程度両立する概念だと思っているので、基本的にはリベラルでもあります。なので、自分としては中道右派ぐらいのつもりです。日本が好きです。時々右よりの発言をします。でも危ない人間ではありません。構造主義が好きなのですが、ポストモダンも好きです。あとマルクスも好きです。

専門は考古学です。地理情報システム(GIS)や統計学、空間分析、文化人類学(特に宗教人類学と経済人類学)、社会思想、進化考古学、景観考古学、人文地理学、数理生物、行動生態学などを勉強してきました。CRMや少数民族の文化復興運動についてもいろいろと考えています。最近はサブカルチャー特にオタク文化に興味があります。経済学は大の苦手です。

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