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映画『Legion』



 『Legion』という映画を見た。この前のお正月ぐらいから見たい見たいと思っていた映画だ。あらすじを簡単に説明すると、(キリスト教の)神様が人間に見切りをつけて、人類を殲滅しようと天使を送り込むのだが、それに叛旗を翻した天使の一人が人間側につき、他の天使軍団と戦うという物語だ。この話の設定だけでも人気がでるのは容易に想像がつく。だって天使対天使だもん。天使が出てくるだけでもオカルトファンなどは大喜びなのに、天使がたくさん出てきて、天使同士が戦うとなったら、その設定だけで、もうだめ。つまらない映画を作れというほうが無理だろう。誰が作っても面白い映画に仕上がるだろうと思う。そう思って映画館に行った。そして見た。

面白くねーぞ!

 これね。ほんと、ひどかったのよ。こんなひどい映画を見たのは久しぶりだよ。まあ、俺はホラー映画ファンだから『死霊の盆踊り』はもちろん見ているし、Z級レベルの『Invasion of the Blood Farmers』というホラー映画も見ているわけよ。だから大概の映画には寛大でいられる自信があるんだけどねー。今回は期待が大きかった分、ちょっとばかりつらかった。まあ『死霊の盆踊り』と比べたら、面白くないわけではない(というか『死霊の盆踊り』以下の映画ってのは、この銀河系にはおそらくないと思うのだが・・・)。でも、『Legion」も、違った意味で、なんか駄目なんだよね。というか他の映画をパクリまくっているし。

 人間が憑依されたときに首が高速で揺れるのは、たしかちょっと前のホラー映画のパクリだと思う(なんのホラーだったか忘れたけど)。で、この映画の一番の「売り」である、おばあさんが天井を飛び回るシーンは、はっきり言ってエクソシスト3のパクリだし、アイスクリームマンのあごが長くなるシーンもどっかで見たことある。建物を守るために、店のネオンの前に陣取っているシーンはバイオハザード2を思い起こさせるし、憑依された人間の歯がとがっているのも、なんかのホラーに出てくる顔だったし(ハンニバルだったかな?)。そもそも多くの人が指摘しているように、映画の全体的な流れはターミネーターを真似ているし、店が憑依された人間たちに囲まれているシーンはゾンビ映画とかスティーブンキングの映画とかを彷彿させる。

 まあようするに映画のほとんどすべてが、今までのホラー映画のおいしいところをとってきて繋ぎ合わせただけなのだ。まるでキティちゃんとディズニーとドラえもんなど人気キャラクター勢ぞろいの中国の遊園地みたいなもんだ。もちろん、パクリ自体は問題ではない。話がしっかりしていれば、それはそれで面白かったのだと思う。おばあさんが豹変して襲い掛かってくるシーンなどは、予告編に入っていたし、それを見た時点ですでにエクソシスト3のパクリだということはなんとなくわかっていた。それでも見たいと思って映画館まで行ったのだから、そういう昔の映画の名場面ってのはパクってもいいと思っている。前から言っているように、ホラー映画ってのも、一種のデータベース消費の萌え要素で構成されている部分があると思う。『遊星からの物体X』の人間の頭から足が生えてクモのお化けになるシーンなんて、そういうホラー映画萌え要素の典型として、90年代の漫画とかによく使われていたんだし。だからパクリってのはよくあることなんだけど、この映画が失敗した理由は、そういうパクリ要素が多すぎたというのではなくて、それよりも根本的に物語性がまったくないというのが致命的な欠陥だったのではないかと思うのだ。とにかく意味不明な話の展開がよくなかった。ホラーだからって何でもありなわけじゃなくて、ちゃんと筋を通して貰わないとねー。

 ただこの映画を見ながら、ふと面白いなっって思ったことが一つあった。それは、赤ちゃんの存在だ。この映画では、実は妊婦さんが狙われていたんだけど、人間側に立った天使によると、生まれてくる赤ちゃんが人類を救う救世主になるのだという。ということで、その赤ちゃんを守るために戦うんだけど、この赤ちゃんが世界を救う(または破壊する)キーパーソンであるって感じのモチーフがアメリカのホラーではよくあるんだよね。例えば『エンド・オブ・デイズ』では生まれたばかりの赤ちゃんが悪魔の洗礼を受けるのだし、『オーメン』も666の赤ちゃんが災厄をもたらす。『ローズマリーノ赤ちゃん』も同じような感じだ。ターミネーターでは未来に生まれてくる赤ちゃんが救世主になるというモチーフだし、他にも結構ホラーとかでは赤ちゃんが重要な要素になることが多いと思う。これがキリスト教と関係しているのかどうかはわからない。もともと赤ちゃんとか子どもは神の使いっていう信仰は、いろんな地域で見られるわけだし。。。ただ、アメリカのホラーを見ていると、これから生まれてくる赤ちゃんに世界の運命が委ねられているというモチーフが意外と多いような気がする。漫画とかアニメではそういうモチーフはあまり見られないんじゃないだろうか?そのあたりのことについて、もう少しいろいろな映画を見たり、漫画やアニメなどと比較しながら、考えていきたい。

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私は、保守主義のコミュニタリアンです。文化相対主義を追求するなら、すべての文化を尊重する保守主義しかないと信じています。ただリベラルと保守はある程度両立する概念だと思っているので、基本的にはリベラルでもあります。なので、自分としては中道右派ぐらいのつもりです。日本が好きです。時々右よりの発言をします。でも危ない人間ではありません。構造主義が好きなのですが、ポストモダンも好きです。あとマルクスも好きです。

専門は考古学です。地理情報システム(GIS)や統計学、空間分析、文化人類学(特に宗教人類学と経済人類学)、社会思想、進化考古学、景観考古学、人文地理学、数理生物、行動生態学などを勉強してきました。CRMや少数民族の文化復興運動についてもいろいろと考えています。最近はサブカルチャー特にオタク文化に興味があります。経済学は大の苦手です。

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