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ポスト資本主義

 一昨日、ニュースを見ていたら、興味深いカフェが紹介されていた。Saint Louis Bread Co.の店なのだが、看板にはCommunity Cafeと書かれている。普通のカフェに見えるのだが、何が興味深いかというと、お金を払うシステムが独特なのだ。英語ではPay what you canと言うらしいのだが、ようするに、値段というものはなくて、払える分だけ払ってくださいということらしい。こういう店の存在をオレは昨日初めて知ったのだが、ウィキペディアで調べたら、同じような店が、すでにいくつかあることがわかった。

 この話を聞いたときに、まず脳裏をかすめたのは、「能力に応じて働き、必要に応じて受け取る」というマルクス主義のスローガンだ。このカフェでは、財力に応じて払い(お金を持っていない人は簡単な労働で返すことも出来るらしい)、必要な分だけ食べるということになる。まあ、人間なんていくら頑張っても食べる量には限界があるわけだから、マルクス主義が成り立つ可能性のある場所というのは、こういうカフェなどになってくるのだろうと思う。金など溜め込める財では、必要以上に受け取ろうとするだろうからね。その意味で、このような試みは興味深い。あとシェルターとかで無料で料理を振る舞うのではなく、お金がなくても、その分を労働で返させるという部分も興味深い。たしかフロイトは患者がどんなにお金に困っていても治療費を請求しないといけないみたいなことを言っていたと思うのだが、お金か労働で払わせるというのは、同じような意味で重要になってくるのだろう。

 それにしても、最近は資本主義の限界が露呈してきたためか、ポスト資本主義時代を連想させるような新しい動きが、いろいろ出てきているように思う。例えば、最近、日本では(というか、ネット上の一部では)ベイシックインカムというものが注目されるようになってきた。よくは知らないが、ようするに生きるために必要最低限のものは国が無料で用意しましょうということらしい。ニコニコ生激論でベイシックインカムについて討論していたのを、ちょっとだけ見た感じでは、今だったら、国民全員をなんとか養う力を国が持っているのだという。あとは、ちょっと贅沢したいと思う人が、ちゃんと働けばいいというようなことを言っていた。ベイシックインカムを知識人が集まって真剣に話すぐらい現実味を帯びているのだったら、寄付で成り立つカフェなんてのは、もっと普通にそこら中にできてもおかしくないだろう。まあ、ウィキに紹介されているSAMEというカフェに関する記事を読んでいたら、経営者は結構大変みたいだけどね。とりあえず儲けではなく、人々のために働くことで満足感を得ているようだ。その点はNPOとか最近話題の社会企業家と同じ感覚なのだろう。社会企業家というものの存在は、半年ほど前にテレビ(クローズアップ現代だったと思う)で見てて、こんな人たちもいるんだって思っていたのだが、最近、本屋にいったらすごい量の本が置いてあってびっくりした。それだけ社会が急激に変化してきているということなのかもしれない。さらに、ポスト資本主義の形としてもう一つの方向も気になっている。それは、ネットを中心にして発展しているフリー経済(←経済学に疎いので、なんて呼ぶのかわからないが、とりあえず無料でいろいろ手に入る市場)の方向性だ。このような動きに人類学がどのような貢献が出来るのかということにも興味があるわけだけど、今のところ、ポスト資本主義の目指すものやフリー経済の動きに対して経済人類学が貢献できていないのではないかということが、ちょっとだけ残念な気にもなる。ということで、経済人類学というものを簡単に紹介しようと思ったんだけど、ちょっと疲れたので、次回に続きます。たぶん。



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私は、保守主義のコミュニタリアンです。文化相対主義を追求するなら、すべての文化を尊重する保守主義しかないと信じています。ただリベラルと保守はある程度両立する概念だと思っているので、基本的にはリベラルでもあります。なので、自分としては中道右派ぐらいのつもりです。日本が好きです。時々右よりの発言をします。でも危ない人間ではありません。構造主義が好きなのですが、ポストモダンも好きです。あとマルクスも好きです。

専門は考古学です。地理情報システム(GIS)や統計学、空間分析、文化人類学(特に宗教人類学と経済人類学)、社会思想、進化考古学、景観考古学、人文地理学、数理生物、行動生態学などを勉強してきました。CRMや少数民族の文化復興運動についてもいろいろと考えています。最近はサブカルチャー特にオタク文化に興味があります。経済学は大の苦手です。

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