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『シェア』とソーシャルネットワーク

堀江さんの朝生発言への反論を今度こそ書こうと思っていたんだけど、ちょっと時間かかりそうなので、眠いし、でも何か書かないといけないという気持ちはいちおあって、なので違うネタを軽くかきます。今日、本屋に行ったので、前からチェックしようと思っていたユリイカを見たら面白そうだったので買った。で、家に帰ってきて、すこし読んでみた。




ソーシャルネットワークの現在という題名で濱野智史さんと小林弘人さんの対談を読んだんだけど、最近話題の『シェア』という本とフェイスブックを絡めて話していたので、だいぶ面白かった。『シェア』は前から気になっているのに、まだ読んでいないのだが、この対談の中での説明からいくつか抜き出すと次のようになると思う。

・・・『シェア』のように、ネット技術をプラクティカルに活用して新しいある種の「共産主義2・0」みたいなこと・・・


物を所有しないで、物の価値だけを使う新しいサービス型経済に移行しないと資本主義は行き詰るよ、という考えです。


ヨーロッパらしい話ですね。アメリカでもそうですけど、政府にしてもなんにしてもまず自分達=市民が結束して作り上げる。草の根的なものを大事にするというのがシェア思想の基にありますね。


シェア経済あるいはコラボ消費をうまくまわしていくためには、評判資本が軸になるというわけです。つまりお金を儲けるとかモノが欲しくなるというタイプの旧来型の欲望ではなくて、名誉を得たいという評判資本が重要になってくると。これはかつてのオープンソースに関わっていたハッカーと同じことですね。お金のためにコードを書くんじゃなく、ハッカーとして尊敬されたいからやるんだと。これおと同じことが、いま、さまざまな方面で出てきているということだと思うんです。


贈与というのは義務感を発生させるための現実的な社会的制度というか、信頼関係なり社会資本を生み出すための、人類社会が生み出してきた一つのテクなんだと思いますね。その現代的なあり方が『シェア』で書かれているような話なんだろうという気がします。



と、まあ、こんな感じでいくつか興味深い指摘がなされていた。この対談でもフェイスブックについていろいろ話しているので、例えば匿名性と実名主義とかゾーニングとフィルタリングの問題とかいろいろ話が出てきていてそこらへんも面白いんだけど、今回はシェアに関する部分だけ見てみたい。

上で引用した彼らの指摘を簡単にまとめると、シェアという新しい動きの特徴は
1.所有という概念を捨てて、何かのものを共有で使っていこうという姿勢
2.金儲けや物欲ではなく、名誉を重んじる態度
3.贈与交換に見られる返済の負い目がシェアの背後のメカニズムとして働いている
ということらしい。
所有というのはマルクスが論じていたことからもわかるように共産主義と大きく関係している。そっから私的所有権をすべて否定してフリーセックスに興じたヒッピーとかっていう話になったんだろう。まあ、私的所有権を完全に放棄している伝統文化には実際には無かったはずなんだけどね。でも、私的所有権が極限にまで肥大化してしまったのはある意味資本主義社会の暗部だろうし、(例えば里山みたいな共有地の存在などを認めないとかね)、だから、私的所有権をある程度小さくして、多くのものを共有するという共産主義的感覚はこれから重要になってくるんだろうと思うよ。

もう一つ、現代社会の問題点はやっぱりすべての価値を貨幣ではかってしまっていることだと思う。金さえあれば偉いみたいな時代になってしまっている。そういう拝金主義が跋扈する時代はどっか狂っているってのは多くの人はわかっているんだろうけどね。大体、そういうのは昔からわかっていたはずなんだけど、特に日本では金、金、金、という嫌な時代になってしまっている。今こそ、名声や名誉を重んじる態度が必要になって来るんだろう。

最後は経済人類学が述べているように、贈与交換の返済の負い目という感情がシェアの背後に働いているということなんだけど、そこらへんはちょっとわかりづらいので、『シェア』の本を読まないと詳しいことはわからない。

とりあえず、この対談を読んでいたら、ソーシャルネットワークの現在は『シェア』という概念と切っても切れない関係にあるということがわかる。そのような『シェア』という感覚は、ポスト資本主義と関係しているのだ。つまり、資本主義が行き詰っている現在、『シェア』に見られるような経済活動が今後活発になってくると思われる。そして、その『シェア』という感覚はソーシャルネットワークの中で顕著に見られてきたわけだけど、今後はそのような『シェア』の感覚が、ネットだけでなく、リアルな世界にももっと波及していくだろう。
というようなことを、この対談では述べているんだろうと思う。まあ、そういうことで、今月号のユリイカ面白いです。また違う記事を読んだら報告するかもです。

ついでに『シェア』もマジで読みたくなってきたなー。ブックオフで100円になるまで我慢しようと思っていたんだけど、我慢の限界かも(笑)



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私は、保守主義のコミュニタリアンです。文化相対主義を追求するなら、すべての文化を尊重する保守主義しかないと信じています。ただリベラルと保守はある程度両立する概念だと思っているので、基本的にはリベラルでもあります。なので、自分としては中道右派ぐらいのつもりです。日本が好きです。時々右よりの発言をします。でも危ない人間ではありません。構造主義が好きなのですが、ポストモダンも好きです。あとマルクスも好きです。

専門は考古学です。地理情報システム(GIS)や統計学、空間分析、文化人類学(特に宗教人類学と経済人類学)、社会思想、進化考古学、景観考古学、人文地理学、数理生物、行動生態学などを勉強してきました。CRMや少数民族の文化復興運動についてもいろいろと考えています。最近はサブカルチャー特にオタク文化に興味があります。経済学は大の苦手です。

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