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今更だけど、コードギアス見たら感動したので、ちょっとだけ感想を

 先日コードギアスというアニメを見た。数年前に流行った結構有名なアニメなので知っている人も多いだろう。このアニメを知らない人のためにざっくりと紹介しておくと、植民地にされてしまった違う世界の日本が舞台の学園コメディー+独立革命戦争+SFロボット大戦みたいな感じだろうか。。。。。。。。はい、こんな説明ではまったく理解できないですね。ウィキペディアを引用してみましょう。

本作は、現実とは異なる歴史を辿った架空の世界において、世界の3分の1を支配する超大国「神聖ブリタニア帝国」に対し、二人の少年が異なる方法で対抗していく物語である。舞台は、神聖ブリタニア帝国の植民地とされ、呼称が「日本」から「エリア11」に、「日本人」から「イレヴン」と変わった近未来の日本となっている[2]。

メインの主人公であるルルーシュは、母の復讐と妹の未来のため、いかなる手段を使っても帝国への反逆を遂行する(アンチヒーロー)。もう一人の主人公スザクは、父を犠牲にした贖罪のため、公正な手段をもって、帝国を内部から変革しより良い未来を目指そうとする。これまでのアニメ作品と比べ、メインとなる主人公の立ち位置が逆になっており、本作以降のアニメ作品にも影響を与えた。



 読んでもらえればわかると思うが、なかなか興味深い設定になっていると思う。もちろん、このアニメの魅力はこのような世界観だけではない。実は、このアニメには美少女キャラ・美少年キャラとかが総出演しているのだ。アニメの第一話を見ただけでも、オタクの人とか腐女子の人とかが喜びそうだなってのがわかるキャラがてんこ盛り。萌え要素が大放出されている感じだから、データベース消費として、このアニメを語るのも楽しそうだ。もちろんロボットアニメとしても楽しめる。見たらすぐに気づくが、80年代のガンダムやボトムズとかのロボットアニメの雰囲気がぷんぷんしているのだ。というか、ナイトメアフレームのタイヤで走行するのなんてボトムズのATの動きそっくりだし。。。ロボットと言えば、もう一つ批評という観点から興味深いネタもある。それは美少女キャラのカレンとCCのコクピットだけがなぜか前かがみに座るようになっていることだ。前かがみに座るから、正面からのアングルでは彼女達の胸が強調されるし、斜め後ろからのアングルでは四つんばいに近い態勢をお尻の部分から眺めるという、男には嬉しいサービスカットになっている。フェミニズム研究者とかだったらこれだけで一本論文書けちゃうんじゃないかな。まあ、こんな感じで、一回さらっと流して見ただけだけど、いろいろ興味深いネタがゴロゴロしている。じっくり見たらもっといろいろネタが転がっているんじゃないかなってと思って、ちょっとネットで調べてみたら、案の定、このアニメが放映されていた数年前は、ネット上で結構盛り上がっていたようだ。検索をかけると、今でも感想とか批評のブログがいろいろヒットする。さらに、クリティカル・ゼロという本まで出ていて、有名な批評家や研究者まで真剣に語っているらしい。クリティカル・ゼロはいつか読んでみたいと思っているが、残念ながらまだ買っていないので何が書いてあるのかはしらない。値段がちょっと高いからブックオフで100円にならないかなって期待しているんだけど、いつになることやら。。。まあ、そういうことで、頭のいい有名な批評家がすでにいろいろ語っているアニメなので、いまさら私ごときが何か言っても仕方ないのだが、アニメ見てたら語りたくなっちゃったので、ちょっとだけ感想を書いてみます。

 さて、繰り返しになるが、このアニメはいろんな見方が出来る。純粋に萌え要素を楽しんでもいいし、そのような萌え要素のデータベース消費をオタク系消費として語ってもいい。ロボットアニメとしてみてもいいし、学園コメディーとして楽しんでもいい。いろんな楽しみ方があるわけだが、私が特に注目したのは次の4点だ。

  1. 国家と民族
  2. ポスト資本主義と世界革命
  3. 前近代、近代、ポストモダン
  4. 仮面


 いきなりこんな場違いなキーワードを並べられても何言ってんだって感じだろうと思うので、少し補足説明してみたい。このアニメでまず驚かされるのは、日本が植民地にされているという設定だろう。侵略されるとか、戦争するというような描写はほとんどない。第一話の冒頭のナレーションの数秒で日本は降伏し植民地にされてしまったのだ。植民地の独立戦争を描いたアニメってのは昔にもあった。例えば太陽の牙ダグラムとかは政治色が出た面白いアニメだった。しかしコードギアスでは植民地にされている国が、架空の国ではなく、日本なのである。この植民地日本という設定に少なからず嫌悪感を持った人もいたかもしれない。そうでなくても、否が応にも、日本とか日本人ということを考えさせられるわけだ。同じようなつくりの韓国映画にロストメモリーズというのがある(←ちなみにお金出してまで見る価値はない駄作映画だと思う)



 西暦2000年になっても日本の一部になっている朝鮮半島で、朝鮮民族の解放を目指す反政府組織が活躍するSFファンタジー映画だ。この映画では、現代日本の一部である朝鮮というパラレルワールドの世界を何も説明することなく映画の冒頭に唐突に映し出すことによって、視聴者である韓国人のナショナリズムを刺激し、それによって映画の最後で韓国の独立が達成され、朝鮮半島が統一されるシーンを見て、彼ら朝鮮民族としての意識が最高潮に達するようなつくりになっている。つまり最後のクライマックスとの対比を際立たせるために、わざと最初の部分では屈辱的ともいえる世界を映し出すわけだ。それでは、コードギアスでも同じようなことを狙って作られたのだろうか?私は違うと思う。ただ、このような誤解をした人が結構いたようだし、有名な批評家や研究者までもが。このアニメをネット右翼アニメというレッテルを貼っていたようだ。例えば日経新聞に掲載された京都大学の大澤真幸教授の「ナショナリズムに走る若者」と題されたコラム。ネットに記事があったのでリンクをはっておく。

ナショナリズムに走る若者










本文を読んでいただければいいのだが、リンクを辿るのが面倒な人のために、重要な箇所を抜粋しておく。このコラムの冒頭の部分で大澤教授は次のように指摘している。

右傾化する若者が近年、多くなったといわれる。
若い世代のナショナリズム現象について、社会学者の大澤真幸京都大学教授に聞いた。
 今、オタク的な若者たちの間で
「コードギアス 反逆のルルーシュ」というアニメが爆発的な人気を博している。
テレビの深夜枠の放送後などは、インターネットで大変な反響が寄せられ、
この世界では「新世紀エヴァンゲリオン」以来の大ヒットといわれている。
このアニメの主題は私が見てもナショナリズムだ。
 日本は神聖ブリタニア帝国という超大国に植民地化されている。
しかも日本という名前さえ奪われ、「エリア11(イレヴン)」と呼ばれている。
「あいつらイレヴンだから」とさげすまれる。
この超大国の支配に、「黒の騎士団」を率いるルルーシュという若者が反逆を試み、
独立を企てるという話で、「ブリタニア帝国」対「黒の騎士団」という構図は、
米国とアルカイダの対立を連想させる。



 ブリタニア帝国がアメリカだということに関しては異論はないとしても、テロ集団=アルカイダという解釈は短絡すぎる。というか、第一話冒頭のナレーションで「自由と権利とそして名前を奪われた」というナレーションを聞いてピンとくるのはやっぱり戦前の日韓併合と創氏改名だろう。実は、このアニメの世界というのは二つの解釈をさせるように出来ていたように思う。一つは日本とアメリカの関係。ブリタニア帝国は資本主義・市場原理主義を推し進め、弱肉強食の世界を是とするアメリカであり、その経済戦争に敗れ属国と化している日本という構図である。つまり精神的、経済的にはすでにアメリカの属国に成り下がっている現代日本が表されているのだ。
一方、もう一つの解釈も可能だ。それが日韓併合後の戦前の朝鮮半島と重ね合わせる解釈だ。この解釈に沿って言えば、ブリタニア帝国が戦前の日本であり、アニメの中の日本は朝鮮ということになろうか。さらに民族や地域に縛られない合衆国日本という理想がアニメの中で語られるが、これは満州を想起させるし、中華連邦は清国と捉えることも可能かもしれない。まあ、ただ、このアニメはサヨク的で満州とかの理想論を認めているとは思えないので、満州とか清国という部分までいくと、私の思い違いの可能性は高い。ただ、すくなくとも、植民地の部分が戦前の日本の朝鮮半島統治をモデルにしているというのは製作者が言っていることなので、間違いはないだろう。

 そういうことで、このアニメの世界というのは二つの解釈ができるし、どちらも間違いではないと思うが、私はやはり日本とアメリカの関係の方の解釈を重要視したい。その理由は、ブリタニア帝国を資本主義や市場原理主義として捉えると、ブリタニア帝国に戦いを挑んで新たな世界を創造しようとするルルーシュが、資本主義と戦い新たな世界を創造するポスト資本主義の世界であるという解釈が可能になるからだ。私はポスト資本主義への戦いというのは、このアニメで提示されている重要な側面であると思っている。
つまりこのアニメはポスト資本主義への道筋を表しているわけで、その世界革命といえるような大改革の物語と捉えることができる。これが、このアニメの二番目に注目する点である。さらに、このアニメでは、前近代、近代、ポスト近代という対比が行われているような気がする。ちょっとそこらへんは曖昧でまだ考えがまとまっていないが、今考えているのは、ブリタニア皇帝が作り出そうとした世界、シュナイゼルが目指す社会、そしてルルーシュが創造しようとした社会がそれらの三つの社会に対応しないかと考えているところだ。こんなことを考え始めたのはルルーシュがシュナイゼルに言った言葉がきっかけである。ブリタニア皇帝のシャルルが目指した「嘘のない社会」は過去に執着する社会であり、シュナイゼルは現在の既存の枠組みを存続させる社会を目指しているみたいなことをルルーシュは言っていた。そしてルルーシュは自らの目標は現在を破壊して新しい社会を創造するんだみたいなことも言ったような気が。まあ、そこらへんから嘘のない世界としての前近代、社会生活を営むために仮面をかぶって生活している嘘のある社会を近代、そしてポスト近代という対比で考えられないだろうかと単純に思ったわけだが、まだ自分でもよくわかっていないので、今度書きます。

 さて、このアニメで一番重要なキーワードを一つ挙げろと聞かれたら私は「仮面」と即答したい。このアニメでは「日本」とか「国家」とか「革命」という単語が重要になってくると思う人もいるかもしれないが、実は「仮面」というものが物語の最初から最後まで重要な役割を担っている。作中、何度も「仮面」の記号性が強調されていたが、このアニメでは「仮面」は二つの解釈をされるべきであると思う。
一つは「仮面」というものが現代社会で生活する上でなくてはならないものであるという社会理論でよく言われる事柄だ。我々現代人は状況に応じてさまざまな顔を持っている。会社では会社員として、部下の前では上司として、恋人の前では恋人として、妻の前では夫として、子どもの前では親として、近所の人の前では隣人として接する。状況に応じて自分の役割を演じているのだ。それらすべてが自分であり、自分ではない。そのようなことが暗示されているのが一つ目の「仮面」である。ルルーシュが仮面をかぶってゼロを演じているときと、学園の生徒会でルルーシュを演じているとき。どちらが本当のルルーシュなのかということは誰もわからない。どちらも仮面をかぶっているのだ。

 この「仮面」の解釈だけなら、大したことはないのだが、この作品にはたぶんもう一つの「仮面」の解釈が必要になっている。それはネット社会の匿名性としての「仮面」である。ルルーシュはブリタニア帝国と戦うためにエリア11の反政府ゲリラ「黒の騎士団」のリーダーになるわけだが、自分の素性を知られないように仮面をかぶってゼロと名乗る。この「仮面」にネット社会の匿名性が重なって見えるのだ。匿名性の強いネット言論では、発信者の肩書きや性格などはほとんど意味をなさない。重要なのは発信者のバックグラウンドや発言の意図ではなく、発信された内容なのだ。つまり結果がすべてだということだ。よい結果が生み出されるならば、その発信した内容は評価されるべきであって、他のことはどうでもいい。これこそが、素性がわからない仮面をかぶったゼロが、黒の騎士団のメンバーに承認された理由でもある。仮面をかぶることによって余計な部分が見えなくなった結果、ゼロの行動と結果のみでしか彼の評価はできなくなった。つまり余計な情報に惑わされることがなくなったわけだ。ネットでも匿名にすることによって、肩書きなどに惑わされることなく、その内容のみが公平に評価されるようになる。これこそが本当の平等社会なのかもしれない。

 さらに言えば、アニメの最後でルルーシュに変わってスザクがゼロになるのだが、そこに新たなリーダー像が提示されているのかもしれない。つまりリーダーが誰かということは実は大して重要なことではない。リーダーは人物ではなく、記号として存在すればいいわけで、誰がリーダーになってもいいのだ。要はリーダーは「誰なのか」ではなく、「何をしたか」なのである。そして匿名性が強いネット社会では、ネットを介して貴重な内容を流してくれれば、不特定多数の人たちが記号としてのリーダーを演じてもいいわけだ。我々に求められているのはリーダーとなる人物ではなく、リーダーとなる言説のみである。このアニメではポスト資本主義という新しい世界を創造する道筋が提示されている。そのなかで大きな役割を担っている仮面のリーダーゼロは、つまりネット社会の匿名で書き込まれた言論空間を指しているのかもしれない。
とか、まあ、こんな感じのことを考えながら、このアニメを見ていたら、相当楽しめた。いろいろ誤解している部分もあるだろうから、私の考えがどこまで的を射ているのかはわからない。というか、ちょっと飛躍しすぎているかな?まあ、いいや。とりあえず、コードギアス面白いです。まだ見てない人はぜひ見てみてください。もしかしたら、もう1回か2回ぐらい、このアニメについて書きたいと思っています。いつになるかはわかりませんが。。。



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私は、保守主義のコミュニタリアンです。文化相対主義を追求するなら、すべての文化を尊重する保守主義しかないと信じています。ただリベラルと保守はある程度両立する概念だと思っているので、基本的にはリベラルでもあります。なので、自分としては中道右派ぐらいのつもりです。日本が好きです。時々右よりの発言をします。でも危ない人間ではありません。構造主義が好きなのですが、ポストモダンも好きです。あとマルクスも好きです。

専門は考古学です。地理情報システム(GIS)や統計学、空間分析、文化人類学(特に宗教人類学と経済人類学)、社会思想、進化考古学、景観考古学、人文地理学、数理生物、行動生態学などを勉強してきました。CRMや少数民族の文化復興運動についてもいろいろと考えています。最近はサブカルチャー特にオタク文化に興味があります。経済学は大の苦手です。

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