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疲れた

夜、家に帰ってきて、20世紀少年という映画を見た。
20世紀少年という映画があるのは、前から知っていた。人気漫画が原作だというのも知っていた。
でも、なんとなく、くだらない内容かと思って、敬遠していた。
それが、最近、この映画の宣伝を見る機会が多くなって、よくよく見てたら結構スケールの大きな話で面白いのかもしれないと思うようになった。そういうことで、今回一気に2本ぶっちぎりで見てみた。








とりあえずの感想は

疲れた。

ただただ疲れた。
しかも、話が半分ぐらいしか理解できていない。名前が多すぎるし、少年達と彼らが成長した後の大人の顔も一致してないから、誰が悪の親玉の「トモダチ」かという疑問以前に、この人、誰だったっけ?みたいな感じだった。
まあ、でも、面白かったと思う。4時間飽きずに見れるなんて、だらけた部分が無いからだろうし、純粋にすごい映画だと思う。

特に俺の世代以上の人とかは楽しめると思う。
ただし、わかっていると思うが、ここに出てくる少年たちは俺の世代より上だ。
それも

かなり(←ここ大事)

上だ。
そこだけは、間違えないで欲しい。
俺は大阪万博など知らないし、他のこともほとんどわからない。

まあ、でも、ちょっと懐かしさを感じてしまったのも確かだが・・・。
ただ、この「トモダチ」と名乗る悪者やカルト教団が使う昔の言葉には、懐かしさとかはまったく感じられない。魅力も感じられない。使っているのを見ると痛々しく見える。俺もたまに昔の言葉をふざけて使うときもあるのだが、この映画の使い方はちょっとセンスが無いような気がする。

それでも、俺が面白いと思った理由は、この映画が、20世紀のノリを大切にしていたからだ。
この「トモダチ」は大きな物語の消失してしまったポストモダンの現代(近未来?)において、それでも、なお、「大きな物語」を、もう一度作り出そうとしたんだと思う。「予言の書」や「新予言の書」が大きな物語にあたる。

いや、「トモダチ」に限らない。 常盤貴子演じる麻薬Gメンの女の人も、お隣さんの漫画家の漫画を読んで感想を求められたとき、心を揺さぶられるようなストーリーが無いと答えた。「大きな物語」としてのヒーロー像が欠けていると。

「大きな物語」

それは皆が信じている物語である。
たとえば、キリスト教などがこれにあたる。
それでは、漫画やアニメで育った20世紀の少年にとっての大きな物語とはどのようなものか?
世界征服や人類滅亡を狙う悪の秘密結社と、彼らから地球を守る正義の味方。
おそらく、こういう考えが大きな物語に入るのだと思う。
そして、これが20世紀少年たちの思考回路だったのではないだろうか。
確かに俺たち20世紀に少年時代を送った世代は、そのような物語を欲していたし、今でも欲しているような気がする。
つまり、この映画の題名の理由は、「トモダチ」が昔の言葉を多用するからでも、1970年代のネタがいろいろ出てくるからでもない。そうではなくて「大きな物語」を未だに信じているというところが20世紀的なのである。

ところで、この「トモダチ」は人類滅亡と世界征服を計画していた。
ここで世界征服は本当に悪いことなのだろうかという疑問がわく。
普通に考えれば、征服されるのは嫌という人がほとんどだろう。
もちろん、
「いや、俺は征服されるのは嫌でも、制服は好きなんだ!」
という人や、
「誰かに征服されたいの~」
という人もいるかもしれない。
それは、それでいいと思う。別に他人の性癖にケチをつけるほど野暮ではない。
まあ、でも、ここで重要なことは、世界征服=悪の組織と考える人が多いのではないかということである。しかし、はたして、世界征服は本当に悪いことなのだろうか?

ここで、岡田斗司夫(著)『世界征服は可能か?』という本の出番になるわけだ。
ショッカーは世界征服を目論む悪の組織である。とよく言われる。
しかし、征服するということは、実は大変なことなのである。
なぜなら、征服者は目立つからだ。
誰が見ても、あれが支配者だとわかってしまう。
こういう社会で、なにか社会に対して不平不満が出たら、全部、支配者のせいにされてしまう。
もちろん、力で押さえつけることも出来るだろう。しかし、それにも限界はあるだろうと思う。
いつ暗殺されるかわからない、いつ反乱が起きて処刑台につれてかれるかわからない。いつ裏切りにあうかわからない。クーデターもおこるかもしれない。すべてが不安になってくる。
だから、精神的に疲れる職業だと思う。
逆に、支配者が見えている分、抑圧される民衆からしたら、支配者層がはっきりと見えない現代社会より楽だ。いざとなったら、支配者を倒せばいいのだから。

現代社会では、そうはいかない。
政治リーダーを殺しても、政治システムは変わらない。
億万長者を殺しても、経済システムは変えられない。
しかも富裕層が誰なのかもはっきりしない。つまり自分たちを抑圧している敵が見えない。そもそも敵がいるかどうかすらわからない。
だから不満のはけ口もはっきりせず、鬱憤だけがたまってしまう。

そういうことで、この映画の「トモダチ」もどこまで悪いやつなのかはいまいちはっきりしない。
まあ、世界征服=悪の組織という安易な思い込みが20世紀的なのかもしれないが。
とりあえず、こういうことを考えながらこの映画を楽しんで見た。
近いうちに20世紀少年最終章を見たら、簡単な感想を書きたいと思っている。


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私は、保守主義のコミュニタリアンです。文化相対主義を追求するなら、すべての文化を尊重する保守主義しかないと信じています。ただリベラルと保守はある程度両立する概念だと思っているので、基本的にはリベラルでもあります。なので、自分としては中道右派ぐらいのつもりです。日本が好きです。時々右よりの発言をします。でも危ない人間ではありません。構造主義が好きなのですが、ポストモダンも好きです。あとマルクスも好きです。

専門は考古学です。地理情報システム(GIS)や統計学、空間分析、文化人類学(特に宗教人類学と経済人類学)、社会思想、進化考古学、景観考古学、人文地理学、数理生物、行動生態学などを勉強してきました。CRMや少数民族の文化復興運動についてもいろいろと考えています。最近はサブカルチャー特にオタク文化に興味があります。経済学は大の苦手です。

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